いちばんやさしいイタリア料理
いちばんやさしいイタリア料理
監修:長本和子 料理:佐藤 譲(カッシーナ・カナミッラ)1600円(税別)
成美堂出版
itc食文化企画の長本和子さんが監修をされたイタリア料理に関する本。
この本は単なるイタリア料理のレシピ本ではなく、長年にわたりイタリア料理に関わってきた著者だからこそ知るイタリア料理の特徴や、各地の郷土料理にスポットをあて、イタリア料理の奥深さが随所から感じる事ができる本。
一つ一つの料理のレシピには、イタリアのどの地域で作られる料理なのかを一目で分かり易いように写真の上に小さなマップもついており、土地の気候や特産物などを考えならレシピを読むと、さらに違った楽しみ方ができる。
レシピ以外の食に関する説明も充実しており、イタリア料理って何?に始まり、パンやチーズやワインについて、イタリアで良く利用される食材カタログやイタリア料理用語集の説明も丁寧に書かれている。
イタリア料理についてもっと知りたい人、イタリア料理を既にならっている人でももっとレパートリーを広げたい人、普段の自分の料理法に一工夫加え本格リストランテの味を表現したい人達には最適の料理本だと思います。 お勧めです!
イタリア男の流儀
イタリア男の流儀
ダヴィデ・セシア ファブリッツィオ・ラベッツアリ 1500円(税別)
阪急コミュニケーションズ
日本在住数十年になる、ラグジュアリーイタリアンブランドの社長、副社長によりイタリア流「おしゃべり」「雑談」をまとめた、バールでコーヒー片手にさらっと読む本。
読んでしまった後には、イタリア男性の本音を聞いてしまった・・という気持ちになる。
・イタリア的時間間隔
・男の身だしなみとは
・異性に求める美の基準 セクシーとかわいい など
身近にいつも感じている相互感や疑問点にスポットを当てているので、書かれている内容には「やっぱりそうだな」と感じてしまう。イタリア男性とおしゃべりをしているような感覚だが、彼らの本年を知るという点ではおもしろいかもしれない。
イタリア中毒
イタリア中毒
田島 麻美 1400円(税別) KTC中央出版
「南イタリアに行こう」を書かれた田島麻美さんが、タフでハードなローマでの日常を綴った1冊。
「もう、こんな国こりごり!!」という思いで、イタリアを後にした著者が、1年後便利で快適な日本での生活を離れ、不便で不愉快な事が山ほどあるイタリアへ旅立っていく。
どのようなイタリアでの出来事が彼女を再び、イタリアへ向かわせる気持ちにさせたのであろうか。
日本という便利な国で生活をしている私達には、イタリアでの不便な生活に始めは戸惑いを感じるはずである。
本書には、著者がイタリアへ旅立った時の事。
イタリアで生き残っていくには。
もうこんな国こりごり。
あれれ、気がつけば足抜け状態。
そしてイタリア中毒症状あらわる。
などが書かれており、イタリア暮らし経験者ならば、”やっぱりそうなのか!”と思わずうなずきたくなるような珍事件ばかりが書かれています。
そして、住むところがイタリアであろうとなかろうと同じ世代の女性達が感じる悩みは一緒である事、そして思いのすべてを本書の中にオープンできどらなく表現している事に、彼女らしい生き方を感じる事ができるエッセイです。
知られざるイタリアへ
筆者がイタリアを旅して、見て、会話をして、空気を吸って感じた土地の感触が紀行文として、収められた一冊。
終わりなき旅路シリーズの中で、今回はイタリアを舞台とし、人気の写真家HABUさんと共に、まったく台本やテーマのない、いきあたりばったりの旅をしています。
レンタカーを借りて2週間で行った先は、エリチェ、パラッツオ・アドリアーノ、
フォルツァ・ダグロ、アルベロベッロ、トスカーナ、アクイ・テルメ。
ツーリストが旅をするところだけでなく、ゴッドファーザーの映画の撮影場所となった小さな村、フォルツァ・ダグロなどは、なかなか皆が訪れない小さな街です。
彼が色々な土地の人達と会話をし、旧友を温めたり、または新たな出会いから友情を作っていくうちに、イタリアだけの魅力というよりはオープンで面白い彼の人柄と、イタリアのディープで懐の深さがミックスして、新しいイタリアの魅力が感じられてくるような気がします。
レンタカーを借りて、自分達もあてのない旅にチャレンジしてみたくなる。そんな一冊です。
モーレツ イタリア家族
筆者マリさんが嫁いだ相手はイタリア人。
物静かで、大騒ぎが大嫌いで、徹底したレディーファーストの紳士。
バラ色と思っていた結婚生活から、大家族な旦那のモーレツ家族との同居により、その夢はもろくも崩れ去る・・・。
そんな家族の絆がもたらす、ドラマティックで愛情豊かな人生模様に笑いがとまらないエピソードの数々が一冊の漫画になりました。
義理の母については「押さえ気味に表現した」そうだが、周囲は「これじゃあおとなしすぎるよ!」とコメント。
舅、姑、小姑、舅方の母、姑方の母、旦那、著者、息子、そして数十匹の動物たち。
北イタリアの空の下、アモーレなモーレツイタリア家族の楽しい日常が書かれています。
旅 2008年 09号 イタリアのかかと、プーリアへ行こう!
毎回、興味深い旅の特集を配信している雑誌「旅」9月号は南イタリアプーリア特集です。
縦に長い南イタリアプーリア州。北から南までどの街もとても個性豊かな表情を見る事ができます。
食の宝庫であるプーリアには、オリーブオイルや、塩漬けのオリーブ、海が近い事から魚介類が豊富。日本ではまだ知られていない見所がいっぱい詰まっている州です。
そしてアルベロベッロ、ツルッリの特集では、SALONEでもおなじみ建築家田邉淳司氏が取材協力を行い、イタリア滞在中にお世話になっていたツルッリ修復士”ニーノ"さんによるツルッリについてのHow toやニーノファミリーが週末に過ごすツルッリの様子も
掲載されています。
各都市の紹介以外にも、ショップやレストランの情報も非常に充実していて、新しい今のプーリアを感じる事ができる一冊となっています。
バックナンバーは11月号の販売日(9月20日まで)新潮社にて購入可能。ご購入はお早めに!フリーコール0120-468-465(平日/9:00~18:00)
イタリアは素晴らしい、ただし仕事さえしなければ
時事通信社の特派員として派遣されジュネーブに4年間暮らしながら、アルプスを越えただけの隣国イタリアを観察し、仕事をした経験を語った1冊。
芸術や音楽、ファッションを愛する人々、おいしい料理、そして南へいけば行く程、輝く太陽とユニークな人達。寒い国で生活を営んでいる人達には、あこがれの国”イタリア”なのかもしれない。
しかし、旅行や留学で訪れるだけでなく、仕事をするようになるとイタリアへ対する考え方は大きく変わらざるをえない。個よりも集団を重んじる日本人にとって、マイペース社会イタリアで多くのとまどいを感じる事と思う。
「もう一度イタリアで仕事をしたいですか」の問いに対し、著者はどのような答えを出したでしょうか。
Calcio!Calcio!Calcio!(カルチョxカルチョxカルチョ)
イタリア在住暦33年目のデザイナー、ホンマヨシカさんが描いたカルチョ観戦記。
寝ている間を除いておきている時間はカルチョに浸っていたと断言している作者が、本書の中で、カルチョの楽しさ!すばらしさ!そして見どころ!などを、長年の体験や思い出を通してカルチョに対する熱い思いが書かれている1冊。
忘れられない選手達のコラムなどは、サッカーファンにとってはたまらない内容なのかと思うが、あまりサッカーに詳しくない人でも、ナカタ ヒデトシの事について書かれてあったり、まだ記憶に新しいW杯優勝、4度目の世界王者に輝いたアズーリについての観戦歴などは読んでいても楽しい。
一方でイタリアサッカー界がかかえている様々な社会的問題については、背筋が少し寒くなるような内容が書かれているが、全体的には、当事、インターネットも衛星放送もなく知る事ができなかったカルチョについての出来事や、名選手のプレーを本書を通じて知る事ができるので、サッカーファンなら一読をお勧めする。
なぜイタリア人は幸せなのか
タイトルがおもしろいので、思わず手にしたのがこちらの本。
イタリアの庶民、貴族や各界のトップをみてきた女性が、イタリア人の元気な理由を明らかにしています。
日本人の多くが老後に不安を持っていますが、財政赤字のイタリアでは、毎年長期のバカンスを取得します。そして、本文にも書かれていますが、人の一生がローンの支払いで終わらず明るい。生活の流れが人間らしく暮らしているのです。
著者の息子さんのイタリア留学を期に、イタリアで体験した様々な経験をもとに、日本とイタリアの違いはどこからくるのか、なぜ彼らは遊べて人間的に暮らせるのか、イタリア的生活の豊かさの秘密についてひも解いています。
比較内容としては、イタリアの街、遊びについて、生き生きとした生活、料理、ファッションの美しさについて書かれています。
イタリア在住暦が長かった為、多少イタリア礼賛の内容が強く書かれているかな、とも思われるところはありますが、著者がイタリアで見て体験してきた本来の人間的な暮らしとは何か、を熱く語らずにはいられなかったのではないかと思います。
受験戦争や点数競争はなく、他人との違いを認め、個性を大切にするイタリアの学校にはいじめがないという。子供が子供らしく育っていく教育の体制があるイタリアを少しうらやましく感じました。
南イタリアに行こう
作者がバカンスの季節が訪れる度に、友人知人より南イタリアの美しい海や、おいしい食べ物、笑ってしまうエピソードの数々を聞かされ、「行き当たりばったり、南イタリア旅行!」をついに決行。現地で聞いた「お勧め情報」を満載に書いた本のご紹介です。
始めに旅の心得!
作者いわく、「10人に道を尋ねて10通りの答えが返ってきたら、あなたはイタリアにいると思って間違いがない」 らしい・・・。
まずは訪れた人の誰もが口を揃えて、その美しさを讃えるシチリア島。
そして美食の宝庫プーリア。プーリアには知る人ぞ知る、美しいビーチがあるんですね。
高級リゾート地がひしめくカンパーニャ、大自然の迫力があるカラーブリアなどが書かれています。
この本をガイドブックの1冊として、輝く太陽と、豊かな食事、そして情が深い人々との新しい出会いを求めて、あなただけの南イタリア旅行を作りあげて下さい。
イタリア病の教訓
現在、イタリア日本国大使館に勤務している著者が、イタリア経済、財政について書かれた本。
イタリアの経済は90年代半ばから続く 「停滞の10年」 の中にあるらしい。
当然、日本の「停滞の10年」は、日本固有経験であり、イタリアの「停滞の10年」とは特徴が違う。こちらの本では、イタリアの停滞の10年が、どのようにしてそこから脱出を図ろうとしていて、またその事が日本にどのような影響を与えてくれるか、その教訓から何を吸収しなくてはいけないかを感じる事が、著書がこの本を書かれてポイントではないかと思う。
以下のような内容が書かれている。
・対岸の火事ではないイタリアの「停滞の10年]、そしてそれはなぜ生まれたのか
・金融市場が不安視する財政
・「2006年体制」はイタリア病を治癒できるか
・イタリア病に学べ
イタリアの経済・財政を正面から扱った興味深い本です。
イタリア 小さなまちの底力
イタリアの真の魅力、そして底力の秘密を解き明かす為に、小さな都市の持つ価値に光をあてて書かれた本です。
長年にわたるイタリア各地のフィールド調査における、イタリア都市・建築歴史家の第一人者である陣内秀信先生ですが、今回の本の特徴は、今まで先生がお書きになられている建築や都市の専門的な内容ではなく、少しカジュアルなエッセイのようなタッチで、小さな街の紹介、広場について、そして最後は南イタリアについて広くお書きになっています。
イタリアでよく見かけるパッセジャーター(散歩)とは何か、カンポ(広場)の持つ意味、そして役割、思い思いのセンスで暮らすイタリアの住居について。
イタリアの小さな街達が、私達に何を訴えかけ、そして何を感じる事ができるか・・・。それぞれの小さな都市にある活気と魅力から、陣内先生同様『イタリアの魅力』『小さな街の底力』を感じていただきたい。
イタリアは南が楽しい!―ナポリ、シチリア、サルデーニャ
イタリア在住のタカコ・半沢・メロジーさんのとびきり楽しい南イタリア案内です。
イタリアに関するファッション、料理、暮らしぶり、メンタリティーと
いつも幅広いイタリア文化を取り上げ、イタリア発のフレッシュな話題にて読む人を楽しませてくれている彼女ですが、今回ご紹介する本は何と『南イタリア!』。
文章のところどころに作者の南への熱い思いが感じられ、下記のように
書いているのには同感!思わず「うん、そう!」とうなずいてしまいます。
「イタリアの真の魅力は南にあり。この国のパッションが凝縮されている南部こそ、ときめきと幸せ、喜びがいっぱいの地なのです」。
この本では、なぜ南イタリアの虜になってしまうのか。なぜ、人々とのふれあいに心打たれるのかが思う存分書かれてます。
そして、前作の「イタリアのすっごく楽しい旅」に登場した、日本人カップルが今回はシチリア島を中心に旅した体験と著者のサルデーニャの旅日記が書かれています。
「イタリアを見て死ね」という代わりに「南イタリアを見て死ね」と断言できるのではないでしょうか。
イタリアの横道、見て歩き
イラストレーター川村易さんが、イタリアで見たり食べたりした感動をスケッチしたNoteが1冊の楽しい本になりました。
6年近くイタリア各地で、食材取材に同行し、川村さんが感じた、旅行者にとっての「不思議なイタリア」を見たまま、考えたままに絵で表現されていますので、イタリアでの彼の楽しい日記をイラストで読んでいるような感覚です。
多くの文章はなく、ほとんどが楽しい絵と、短いコメントがついているのみ・・・という「絵」そして「感性」を楽しむ本のように思われます。
自分が訪れた土地や、レストランも紹介されていたりするので、作者と感想が同じであったり、まったく違っていたりとで、イタリアを思い出しながらなつかしく読むことができます。
例えば下記のページは南イタリアの一部を紹介していますが、
このような人、本当に南イタリアにいますよね!
イラストレーター 川村易(Kawamura Osamu)
1951年生まれ。多摩美術大学卒業。版画家、イラストレーターとして受賞多数。
ホームページ「川村易の創意工夫」:
http://www.ne.jp/asahi/kawa/mura/
イタリア「小さな街物語」
現在NHKイタリア語会話のテキストに「南イタリアのおいしい思い出たち」を連載されていらっしゃる、ローマ近郊オスティア在住の鈴木奈月さんが、2002年に書かれたイタリア「小さな街物語」のご紹介です。
イラストレーターとしてご活躍の奈月さんが、イタリアを旅し、土地の歴史や、人々の生活をダイレクトに感じ、様々な感動やエピソードを美しい水彩画と共にご紹介されています。
イタリアを旅していてよく「この風景を一枚の絵にして、額に飾れたら・・」と思うことがあると思うのですが、奈月さんは、そんなちょっとした瞬間の感動を実写ではなく絵を書く事によって表現されています。読み手側にとっては実写を見るよりも、絵により創造力がかきたてられ、よりその土地を訪ねてみたいという気持ちになるのではないでしょうか。
描かれている土地は
「愛すべき南イタリア」 カラブリア、プーリア、カンパーニァ、シチリア、バジリカータ。
「もうひとつの故郷」 トスカーナ。
「魅惑の中部イタリア」 ラツィオ、ウンブリア、マルケ。
「思い出の北イタリア」 ロンバルディア、ヴェネト、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリアなど多岐にわたり、なかなか観光としては普段訪れないような小さな街が多数紹介されており、イタリア在住暦が長い奈月さんならではのセレクトとなっております。
ぜひ次回イタリアを旅した時は、私達も小さな街を訪ね、短い滞在ではありますが、その中で人々との出会いや感動を体験したいものです。
SALONEでは近々、鈴木奈月さんの絵画をWEB上でご紹介させていただく予定でございます。ご期待下さい。
バール、コーヒー、イタリア人
日本のスローフード運動の先駆けとなった、「スローフードな人生!」の著者でいらっしゃる島村菜津さんの最新本。「バール、コーヒー、イタリア人」グローバル化もなんのその のご紹介です。
バールとは何?初めてイタリアを旅された方は、必ずこの疑問にぶつかるのではないでしょうか。バールは日本の喫茶店のようにも見えますが、立ち飲みが出来たり、おつまみもあったり、アイスクリーム、タバコ、チケットの販売もあったりと・・とても便利なコンビニエンスストアの様にも見えますね。
このようにイタリアの象徴ともいえる、バールの存在、そしてバールの魅力を、島村菜津さんお得意の細やかな取材を基に書き尽くしていらっしゃいます。
イタリアの方は自宅と仕事場の近くにそれぞれ行きつけのバールを持ち、思い思いの好みのカフェを注文していますよね。そしてバリスタもそのリクエストに答える。
バールは日本にはない、大切なイタリアの社交の文化ですね。
こちらの本では、外国人が不思議に思う、バールとは?の疑問を皮切りに、バールの機能、菜津さんが取材した地方でのバールの様子、コーヒーをめぐるおもしろ名言集、イタリアバールに学ぶ グローバル時代の航海術 などが書かれています。
コーヒーをめぐる名言集もロマンティックな物ばかりで、つい笑ってしまいます。
そして、ファストフードやコーヒーチェーン店のような、便利でマニュアル化されていて、融通の利かない食べ物飲み物には目を向けず、「量より質」、そして「ちょっと不便だけれども人間味」があるイタリア的ライフスタイルが、バールを通して書かれています。
イタリアバール、イタリアコーヒーについてご興味のある方は一度お読みになって下さい。
ナビでちかみちイタリア会話
「日本におけるイタリア2007.春」公認イタリア語会話集となっているアッティコさんオリジナルのイタリア語学書のご紹介です。
こちらの本の特徴としましては、通常の語学会話集と違い、12人の各界のプロフェッショナルなナビゲーター達が、ファッション、料理、バール、ドライブ、美容、恋愛、暮らしなどの様々な項目にていて、アドバイスや情報提供をしており、各シチュエーションによって実際にイタリアで使いそうな会話、説明が書かれています。
また、通常なかなか訳されていない、恋愛関係の表現やエステサロンでの会話などもあり、覚えておくと即使えて便利そう。今更ちょっと聞けないバールでのマナーなど、「なるほど!」と思う専門家のアドバイスも興味深いです。
白水社社書籍詳細ページより
会話例、一部発音などを聞くことができるようですので、語学レベルをご確認の上、ご購入されるのをお勧めいたします。
ファンタジア
ファンタジア
ブルーノ・ムナーリ 2400円+税 萱野 有美訳 みすず書房
ブルーノ・ムナーリ。グラッフィックデザイナー。プロダクトデザイナー、彫刻家、絵本作家、と多彩な才能を持ち、人々に驚きや感動を与え続けた、イタリアの偉才。今回の本はそのムナーリが創造力とは何かについてを様々な切り口で考え、分析をしている非常に刺激になる本です。
この本を読んでいると、創造力とは何も特別な人に与えられた特権などではないという事に気づかせてくれます。
創造力を欠いた人とは不完全な人であり、そのような人の考え方は目の前に立ちはだかる問題には立ち向かう事ができない。逆に創造力があれば日々の生活の中で起きる様々な問題に立ち向かい、道を切り開くことが必ずできるとう事が分かるのです。
ブルーノ・ムナーリは子供達の為に多くの絵本を制作いたしましたが、そのきっかけとなったのは自分の子供に絵本を選ぶ際に、気に入った絵本が見つからず、ならば自分で作ってしまおうと思った事がきっかけのようです。イタリアの子供達は皆、ブルーノ・ムナーリの絵本を見て育ったと言われています。
この本の中で、特にムナーリが力説している事は下記の点ではないかと思われます。
「未来の社会は私達の子供の中にある。我々は、あらゆる条件付けから
子供を解放し、成長の手助けをせねばならない。集合体の成長を促すためにも、個性を発達させなければならない。押さえつけたり枠に押し込めるのは良くない・・・・。しかし、創造力とは刺激をされないと作られないという。ではそれはどのように行うのか・・・・その為には遊びの中で常に新しい事を学び、新しい技術を習得し、視覚言語の規則を理解する事が重要である。」
このファンタジアという本の中には、創造力を養うための様々な方法、創造のヒントが書かれています。
創造力を養う訓練をするかしないかは私達次第。そして、創造力を普段の場面にも発揮できたら、どんな問題をも解決でき幸せをもたらすことができることでしょう。
イタリア魅惑のビーチ
イタリア魅惑のビーチ
机 直人 文・写真 1800円+税 東京書籍
本についてのご紹介を最近ご無沙汰してしまい、失礼いたしました。
皆さんはイタリアというと何をイメージされますか?建築、美術、料理、ファッション、サッカー??と世界中の人々を魅了する様々な分野を持つイタリアですが、イタリアの持つビーチの美しさというものは、遠いアジアの国である我々にはまだ知られていませんよね。
こちらの本はイタリア全海岸線とすべての有人島を7年も!?かけてまわり、本の中で取り上げた約50の浜と島はすべてご本人が泳いだ上で美しさと快適さを基準に選ばれたという、誰も知らない海!がこちらの本には書かれています。
イタリア人の多くがバカンス命!となるのも、この本に載っている美しい海岸の写真をみると納得ができるというものです。
写真家である机 直人さんは以前は金融業会で輝かしいキャリアを持つお方。仕事で訪れていたヨーロッパーのリゾートに魅せられ、今ではキャリアチェンジして写真家として活動されているご様子です。
こちらの本の魅力は、各ビーチの美しさ以外にも、地元の方とのちょっとした楽しい会話や、おいしそうな地元料理の紹介、そして人懐っこくておもてなし精神が旺盛な南イタリアの人々の暮らしぶりなどが、美しい写真と共に楽しめて面白いのです。
どのようなビーチの写真と紹介があるのかというと、紺碧のサルデーニャ島の海、シチリアの神秘的輝きの海岸、カプリ島の透明な海・・・などなど、どれをとっても美しく、目のビタミン材になるような写真(ビーチ)ばかりが紹介されています。
日本からは少し遠いイタリアのリゾート地ですが、貸し別荘などで自炊をし、目の前に広がる美しい海を眺めながら食事をして、心身ともに癒されてみたい!!と思わせる”イタリア魅惑のビーチ”です。
パーネ・アモーレ
年末年始号で2冊ご紹介いたします。
1冊目は「パーネ・アモーレ」イタリア語通訳としてご活躍されていらっしゃる田丸公美子さんが書かれた楽しいエピソード集です。
イタリア語通訳30年というキャリアの持ち主の方なので、苦労話や硬い内容が多いのかなと思いきや、田丸さんの書かれた文章は、読みやすく、親しみやすい、そしておもしろくて大胆な内容なのです。
常に遊び心が感じられる会話が、通訳現場でのちょっとしたところに現れていて、この本を読んでいるとそのお人柄に、グイグイと惹かれていく気がします。
もちろん、印象的なのはご本人がおもしろいだけでなく通訳をなさっている方のお名前も超VIPな方々ばかりだという事。法王のクリスマスメッセージをイブの日に訳されたり、映画監督、ファッション界の帝王、歌手、作家、カメラマン、実業家と世界に名だたる方の、しかも日本語でさえ理解するのが難しい専門的な様々な内容を通訳なさっておられます。
通訳の最中には、常に話し手の意図に適した言い回しを瞬時にしなくてはいけなく、しかもその場にふさわしい気の利いた言葉選びをしなくてはいけませんよね。ですから頭の良さと引き出しの多さが必要なのではないかと思われますが、通訳の方って常にアンテナを張っていろいろな事を吸収され、努力されていらっしゃるのだな、という事がこちらの本から理解できます。
そして田丸さんの本でお勧めなのはもう1冊あるのです。それは・・・
シモネッタのデカメロン イタリア的恋愛のススメ
文藝春秋 1476円+税
こちらはイタリア男女の愛の逸話が中心。並外れた彼らの恋愛感、人生観は明日へのエネルギーになる事間違いありません。
内容がちょっと過激なので、ホームページには掲載いたしませんが、
2007年はぜひ「笑い」からスタートしていただけたらと思い、これらの本を選んでみました。
東京ディズニーランドをつくった男たち
毎日夜8時半過ぎの東京ディズニーランド(以下TDL)の花火の音が聞こえる立地にいるせいか、TDLはとても身近な存在に感じられています。
こちらの本はフリージャーナリストの野口 恒氏が、TDL誕生の裏側で動いた複数の企業、キーパーソン達の熱い情熱、挫折と失敗、葛藤と対立、勇気と決断を描かれたドキュメントです。読み進めていくと次第にこちらも熱い感情が芽生えてきます。
初のディズニーランド海外進出であった東京ですが、当初ディズニー側は日本へのディズニー誘致にはまったく関心がなかった様子。
事のはじまりはひとりの男性が、初めて訪米した飛行機の帰路の中、東京湾上空で、「必ずこの地に理想のテーマパークを作ってみせる」と心の中に誓った事がスタートになっています。
そしてその決意から23年後、様々な人々の長年の努力により、TDLは誕生しました。
当時48歳でスタートされたキーパーソンはオープン時には70歳を超えていたとの事。努力なくして成功はない、と改めて感じさせられる一冊です。
パンのようにおいしいイタリア人
イタリアの方とメールなどをしていて、マメな日本人とは違い、返事がまったく返ってこなくなったりする時があります。
そんな時はイタリア人って何なのだろう??と思ったりしますが、イタリア人が書いたイタリア人についてのこの本を読むと、そんな時でも必ずきちんとした彼らなりの理由があったのだろうな、と思わされます。
こちらは北イタリアクレモナ出身のアレッサンドロさんが2001年~2005年までに、NHKラジオイタリア語講座テキストにて書かれたエッセイが、訂正加筆された本なのですが、
イタリア人が書いたありのままのイタリアの 食事、男女の事、イタリア人気質が本書から楽しめます。
よしもとばなばさんのイタリア語翻訳を手がける翻訳家として、数年前から注目をしておりましたが、文章を読むと、とても謙虚な方!長年に渡り数カ国での外国暮らしがあるせいか、外国と祖国の文化の違いや、良い面、悪い面などについてよく理解されていらっしゃいますが、やはり著者は祖国イタリアが好きなのだなという事がとてもよく分かります。
週末にお茶を片手に、さらっとこの本を読んで、彼のファンになるのも良いかもしれませんよ。
スローフード宣言!
この本はスローフードについての基本が書かれています。
スピードに束縛され、ファストフード、ファストライフになりつつある私達の生活に立ち向かってスローライフを目指すには、まずスローフードな食卓から始める事が重要な事ではないかと思わせる本。
こちらの本は
「スローフードとは何か、協会の活動ってどんな事?」
「イタリアのスローフード生産者について知りたい」
「イタリアへ行って、本場のスローフードを食べたい!」
などの情報が書かれており、また様々なスローフードに関するQ&Aも設けられていて、スローフードの入門書としてはとても適している本ではないかと思われます。
スローフードという言葉の由来はローマでファストフードの第1号店が誕生していた折り、後のスローフードの会長となるカルロ・ペトリーニ氏が仲間と食卓を囲んで食事をしていてファストフードの脅威が話題にのぼったところ、誰からともなく「スローフード」という言葉が出たのがこの言葉の始まりだという事です。
そして協会のカタツムリのような遅々たる歩みを国際的に広げようという運動は、そのslowという言葉には似合わず、急速に世界に広がり、世界数十カ国に会員を持つ、一大組織へと広がりました。
イタリアにはカンパニスモという郷土愛が各地にあり、土地の食、郷土料理がとても大切にされていますよね。もちろん地ワインもあるので、各地域によって違った料理やワインがいただけるのも、イタリアを旅する楽しみの一つです。スローフード活動はイタリア人の食への愛の運動でしょうか。
日本のスローフード ジャパンのサイトはこちら
http://www.slowfoodjapan.net.html
本場イタリアスローフード協会サイトはこちら
http://www.slowfood.com/
パイロットが空から学んだ一番大切なこと
海外旅行に行く際に誰もがお世話になる飛行機。こちらの本はタイトルが素敵でしたので、思わず手に取りました。
国際線ジャンボジェット機長が空の仕事から学んだことを、パイロットの仕事という視点から書かれている本。
どのような仕事でもそれなりに厳しさがあり大変ですが、人命を預かるという雲の上の職場の厳しさが、この本を読むと改めて感じられます。
パイロットの仕事について、普段詳しく知る事ってなかなかないですよね。
・プロフェッショナルとはどうゆう事が
・フライトはプロジェクトである事
・マニュアルの大切さ、そして緊急時にはそれを逸脱する大切さ
・チームワークとは何か
様々な事が書かれています。
本文にも書かれていますが、”時間という厳しい制約条件の中で、不確実性に対応する為に編み出された、様々な考え方や手法は日常のビジネスに十分に役に立つ” 皆さんも同じような感想を持たれるのでは?
また、この本は、フライト・シュミレーションという項目があり、読者がパイロットになり次々と起こる問題に対して、解決策を4択から選ぶというシュミレーションがあり、一瞬ですがパイロットの仕事(考え方)を疑似体験する事ができます。
そして、皆が聞いてみたい、パイロットの年収やパイロットはもてるのか?などのよくある質問にも答えていらっしゃいます。
次に海外に行く際はきっと自分の中でフライトに対する考え方が変わるような気がする1冊です。
南イタリアへ!
南イタリアの都市の知られざる魅力、特徴を描き出す事を目的に描かれた本です。
ご存知、南イタリア建築に関して多数の著書をお持ちの陣内秀信氏が、初版1999年に書かれた本。
陣内氏はテレビなどにも多く出演されていらっしゃるので、建築業界以外の方でもご存知の方も多いのではないでしょうか。
ヴェネツイア建築大学へ留学されていた頃から南イタリアを訪ねられていたご様子で、本書の中には写真と共に所々に、建物の平面図や立面図が書かれていたり、また現地の方々(専門家、行政、住民)の厚い協力を得て、様々な都市を調査し、町の魅力や特徴を解き明かしておられます。
記載されている全14の都市名はこちら (ナポリ、ラクイラ、モンテ・サンタンジェロ、レッチェ、チステルニーノ、アルベロベッロ、マテーラ、ノート、シャッカ、パレルモ、サルデーニャ、アマルフィ、プロチダ、ポッツオーリ)
都市の在り方が多彩で感動的な風景と出会える場所の南イタリア。この本を読んで実際に南イタリア各都市を訪ねてみようと思われた方は多いのではないかなと思われます。
南イタリア プーリアへの旅
フリーライターの木下さんがプーリアに出会い通い続けて、しまいには住む事になり、プーリアじゅうを旅して書かれたというプーリアの魅力が満載の本。
まず、読んでみるとその圧倒的な情報量の多さに驚きます。おもしろおかしいイタリアを描いた本とは違っていてこれでもか!という位プーリア、そしてその周辺の情報がぎっしりと書かれています。(まるで建築家が書かれた本のよう)
今までとんがり屋根のアルベロベッロ位しか知らなかったプーリア。機会があったらぜひ訪ねてみたいとおもわせる本です。
この本についてのもう少し詳しい記事はこちらの
ブログをお読み下さい。
南イタリア スローフードな食卓より
la mia Italia
南イタリア―スローフードな食卓より
文・写真 アドリアーナ・ヴァローネ 東京書籍
南イタリア、カンパーニァ州プレセンツアーノ出身のアドリアーナさんが、南イタリアの食文化、家庭料理のレシピ、そしてスローフード運動が始まるずっと以前からスローな食生活を続けていた彼女の故郷の生活ぶり、などをお書きになっています。
南イタリアの代表的パスタソースのトマトソース。何とトマトが旬な季節に1年分のトマトを購入し瓶詰め保存しておく事、皆さんご存知でした?
この本ではそんなうらやましくなるような、どっぷりイタリアのスローフードな食生活を知ることができる大変珍しい本ではないかなと思います。
イタリア料理やスローフード活動に興味のある方、ぜひお読みになってみて下さい。
この本についての詳しい記事はこちらの
ブログをお読み下さい。